スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

又吉直樹『劇場』を読み終えて、

又吉直樹さんの『劇場』を読み終えました。

劇作家の主人公永田の苦悩を軸に、まっすぐな女性沙希との恋愛を絡ませた小説。先月NHKスペシャルで放映された「第二作への苦闘」を見て楽しみにしていた作品です。
皆さんの中にもNHKのテレビを見てさっそく読まれた方が多いのではないかと思います。

演劇を目指していて食えなくなった永田が沙希のアパートへ転がり込むのですが、その場所が「下北沢の駅からは少し歩くが、近くには小さな川が流れる緑道があり環境がとても良かった。」とあり、たまたま私の長男がその緑道のすぐ近くに住んでいるため情景を目に浮かべながら読み進みました。

私には演劇を目指す若者の純な気持ちを同じレベルで理解できないのですが、平凡を求めず研ぎ澄まされた思考の世界に生きようとする永田の気持ちには共感できる部分もあります。その永田を沙希は愛おしいまでに支え続ける、その姿に切なさを覚えました。私は永田という人物に又吉さんを重ねて読みました。

自分の思いがほとばしるままに生きてきた永田は、沙希が精神的に体調を崩して実家に帰るという段になって初めて沙希がこれまでいかに自分を支えてきてくれたのかという気持ちを沙希に打ち明ける。ずっと気持ちはあったのだけど、それを口に出すことは自分の弱さを表すことだと思っていたのかもしれない。永田は心優しい人間に昇華成長したのです。
最後の場面は不覚にも涙が溢れました。いい作品だと思います。私にとっては芥川賞をとった『火花』より好きな作品となりました。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

畠山 奉勝

Author:畠山 奉勝
1944年生まれ。電機メーカー定年後、大阪労働局監督課で指導員を担当。全国に先駆けて大学生・高校生などを対象にした若者労働法教育のレールを敷く。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。